御花について
御花が受け継いできたもの
江戸時代、柳川藩主立花家の別邸として御花の歴史は始まります。
5代藩主立花貞俶が側室や子息たちの住まい(柳川城の奥の機能)を柳川城南西部の土地に移し、この場所は「御花畠」と呼ばれ、親しまれるようになり、現在の屋号「御花」へとつながっております。
江戸時代、藩主たちはのびやかで季節の花々が咲き誇るこのお屋敷で、家族と共に娯楽を楽しんだり休息を取ったりして過ごしていたことでしょう。
明治時代になると立花家は伯爵家となり、14代当主立花寛治が「松濤園」「西洋館」「大広間」「御居間」「家政局(お役間)」「門番詰め所」等、現在も残る御花の姿の基礎を築きました。
御花は維新、戦中戦後の混乱期を乗り越え、料亭旅館として姿を変えた後も変わらず柳川藩主の末裔、立花家が運営をしております。だからこそ、御花の歴史文化は今も途絶えることなく生き続けています。
立花氏庭園
松濤園
現在の「松濤園」は、明治43年に14代立花寛治によって整えられました。その呼称のとおりクロマツに囲まれた池庭で、座敷からの眺望を楽しむ観賞式の庭園です。園内には見事なクロマツ,庭石,石灯籠があり,沓脱石の巨石は旧天守閣の台石を移したといわています。園池のなかの二つの島と多数の岩島および水面は、冬場には飛来する野鴨が群れ遊ぶ景観を見せます。
池庭に大小の中島や岩島を配して,大海をあらわし、その周囲にクロマツが繁るおおらかで優美な庭景を見せる名園として、昭和53年に国の名勝に指定されました。また、平成23年には松濤園を含む敷地全体が「立花氏庭園」として国に名勝指定されています。
大広間
明治42年から43年に建てられた本館は、当時の宮家、富豪たちの間で流行った「西洋館の正面玄関に続く日本建築の大広間」という形式をそのまま残しています。
「松濤園」を臨む100畳の「大広間」は、中の間、三の間の畳を取り除くと、能舞台として使えるようになっています。「大広間」は披露宴会場をはじめ、パーティー、宴会場としてもご利用いただけます。
西洋館
明治43年に立花家の迎賓館として建てられた、白亜の西洋館。
当時は要人たちを迎える園遊会が催され、その美しさは、明治の面影を今に伝える柳川情緒のシンボルとなっています。
当時すでに自家発電所を設け、輸入品のシャンデリアや電気器具を使っていました。今もランプシェイドなど多くの設備が当時のままに残されています。
現在は結婚式場として、また、パーティー会場としてもご利用いただけます。
立花家史料館
戦国武将・立花宗茂を藩祖とする柳川藩立花家伝来の美術工芸品、いわゆる大名道具の展示を通じて、約400年の立花家の歴史文化を紹介しています。
旧大名家が所蔵する美術工芸品の多くは、明治維新や第二次世界大戦後の混乱期に流失し、今日までまとまった形でコレクションが維持されている例はそれほど多くありません。
館内には柳川藩主家時代、そして近代伯爵家時代にわたる立花家の美術工芸品を収蔵。
国宝1件、重要文化財3件を含む約3万点の歴史資料は、近世大名立花家の誕生から現在まで400年以上もの長い時間をかけて形成され、連綿と受け継がれてきた貴重な歴史史料です。
ご見学について
開園時間・入園料(松濤園・大広間・西洋館・立花家史料館)
開園時間:10:00~16:00閉館
休館日:各月の営業のお知らせをご確認ください。
ご利用料金 | 一般 | 高校生 | 小中学生 |
---|---|---|---|
御花入園料 | 1000円 | 500円 | 400円 |
ご利用料金 | 御花入園料 |
---|---|
一般 | 1000円 |
高校生 | 500円 |
小中学生 | 400円 |
※上記入園料で、松濤園、大広間、立花家史料館へのご入園ができます。
※ご入園料には団体割引の適用はございません。
※立花家史料館は、展示替えによる臨時休館もございます。詳細はこちらをご覧ください。
※ご宿泊のお客さまには無料にてご見学いただけます(チェックインの際にチケットをお渡しします)。
※柳川市内の小中高生は入館無料です。ご入館の際、通学する学生証が入館無料のフリーパスとなりますので、受付でご呈示ください。 柳川市外の学校に通学する柳川市内の生徒の方は学生証と現住所がわかるものを合わせてご呈示ください。小学生は、住所と学校名をお知らせください。(特別展等のイベントは対象外となります)
入園に当たって(ご利用案内)
駐車場について
ご宿泊のお客様は、敷地内の宿泊棟(松濤館)前に「宿泊者様専用駐車場」がございますので、そちらをご利用ください。 見学等のお客様につきましては、市営駐車場またはお近くのコインパーキングをご利用ください。
柳川藩主立花邸 御花は全敷地が国の指定名勝であるため、景観と文化遺産を守る目的から敷地内の駐車スペースを縮小させていただきました。ご理解ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
喫煙について
屋内・屋外を問わず禁煙です。
特に路上での喫煙やポイ捨ては、固くお断りいたします。
喫煙には、指定された喫煙場所をご利用ください。
御花は、国指定名勝であり、火気厳禁の文化財建造物を擁しています。みなさまのご協力をお願いいたします。
撮影について
一般の方(非商業利用に限る)は、写真、動画ともに、ぜひ撮影を愉しんでいただければ幸いです。
ただし、以下のことにご注意ください。
・ドローンでの撮影は禁止します。
・一脚、三脚などの使用とストロボ等追加照明の使用は他のお客様の鑑賞のさまたげとなりますのでご遠慮ください。
・映画や各種メディアのロケにご利用いただく場合は、撮影料金表をご覧ください。
・七五三や振袖等衣装などでプロカメラマンを入れての撮影は別途、お問い合わせください。
ウェディングに関するお問い合わせ:TEL 0944-75-1060(ブライダル直通) [ウェディング情報]
大廣間 御前能
大廣間 御前能 2023年6月20日(火)開催
⼤名家にとって能は、武家⽂化を表す「式楽」としてとても⼤切な儀式でした。
柳川藩主であった⽴花家も能を⼤切に継承しており、代々「喜多流」の能を守ってきました。
かつて、殿様が嗜んでいたような体験をあなたに。
御花の能の歴史が再び紡がれていく、特別な一夜をお届けいたします。
宿泊
お食事
料亭 集景亭(個室)
明治時代、 立花伯爵とその家族の居室であったお部屋をそのまま料亭の個室として使用しています。
柳川の旬の食材を使った季節の会席料理・鴨料理(冬期)などを庭園を眺めながらご賞味ください。ご結納、お節句・長寿などのお祝、ご法事などにもご利用いただけます。
料亭 集景亭ダイニング
料亭「集景亭」ダイニングは、料亭のおもてなしを、気軽に愉しんでいただきたい。柳川の豊かな自然に育まれた食文化を、もっと身近に感じていただきたい。そんな想いから生まれたお食事処です。四季の移ろいを感じながら、ゆったりとしたひとときをお過ごしください。
ショップ
御花売店(お花小路)
有明海の珍味類など、柳川、筑後地方ならではの特産品を中心に、御花オリジナル商品、立花家史料館ミュージアムグッズなど、手頃なお土産品を豊富に取り揃えております。
一部の商品はオンラインショップでも販売中です。
会社紹介資料
柳川藩主立花邸 御花の会社紹介資料を下記よりご覧いただけます。(ダウンロードも可能です。)
次の100年に向けた保存修理工事
代々つないできたこの場所が、これからも変わらずあり続けられるように。
2006年に「大広間」は、百年に一度の保存修理を終えました。
やがて、歴史となる新たな百年のはじまりに心躍らせながら、
御花は次の百年をつないでいきます。