「九州観光まちづくりAWARD」とは
「九州観光まちづくりAWARD」は、JR九州が主催し、魅力的なまちづくりを行う人物・団体を表彰するアワードです。九州で、その地域ならではの伝統・伝承を守りながら未来に向けて、新しい「もの」「こと」「風景」を生み出している方々にスポットライトを当て、その土地ならではの魅力を発信することを目的としています。本年度も九州内から様々な事例が選出され、その中で御花は唯一泊まれる国指定名勝としての特性や、文化財を活かした体験が高く評価されました。

受賞理由
400年の歴史を受け継ぐ、御花は、料亭旅館として創業してから75周年を迎える節目の年に、柳川の風土に根差した文化財空間を現代に受け継ぎ、「100年先も変わらない上質で普遍的な温かみのある空間」へと生まれ変わりました。立花家や御花の歴史に精通したスタッフによる文化財ガイド、特別な体験プラン、柳川の食文化や地域と連携した取り組みなど、文化財の新たな魅力創出と地域観光の推進が高く評価されました。

代表取締役社長 立花 千月香 コメント

この度はこのような素晴らしい賞をいただき、大変光栄に存じます。今回のリニューアルは40年ぶりの全面改修で、半年間の休館を経て行った初の挑戦でした。御花は日本で唯一、国指定名勝の中に泊まれる宿です。その魅力をきちんと伝え、後世に残したいという強い想いが原点にあります。設計・デザインではUDS株式会社と幾度も協議を重ね、「扉を開けた瞬間、御花らしい景色が広がるお部屋」「文化財を愛でるにふさわしいお部屋」という難しいリクエストを形にしていただきました。工事期間中は社内で各プロジェクトチームを立ち上げ、制服やアメニティ、器や家具など、すべてにストーリーを持たせ、一つひとつ議論しながら選び抜いたことで、自信を持って語れるものになりました。
唯一無二の宿にするため、リニューアル後に、宿泊者限定の文化財ツアーも開始しました。歴史を熟知したスタッフが毎日ご案内し、お客様が御花をより深く知ることで滞在が豊かになると同時に、スタッフ自身も御花の魅力を再発見し、お客様との温かな交流が自然と生まれています。
私たちは「御花を100年後に残すこと」を使命としています。お客様と共に学び、御花を育てていく。その歩みの成果が今回の受賞につながったと感じております。この賞は私たちの誇りです。これからも御花を大切に守り育て、未来へとつないでまいります。
Discover Japan 2025年10月号に掲載いただきました

九州観光まちづくりAWARD 2025 宿(おもてなし)部門 金賞を受賞したことが、Discover Japan 2025年10月号に掲載されました。
御花の魅力をぜひご覧ください。
JR九州が手掛ける「九州観光まちづくりAWARD」の速報を紹介!審査を務めたのは、伝統技術ディレクター・立川裕大さん、建築家・永山祐子さん、菓子研究家・福田里香さん、ホテルジャーナリスト・せきねきょうこさん、俳優・ 宮﨑香蓮さん、九州旅客鉄道代表取締役社長執行役員・古宮洋二さん、そして小誌統括編集長・ 髙橋俊宏。宿・食・ものづくり・にぎわいづくりなど、旅心をくすぐる魅力的な取り組みが満載です。